皆さん、こんにちは!ナイトツアーガイドの横尾です。
今回は、小雨の夜に開催したナイトツアーでの貴重な体験をシェアしたいと思います。
最近の天気は曇雨が続いていますが、そんな中でも私たちのナイトツアーは活気に満ちていました。
小雨が降る暖かい夜は、生き物たちにとっては活動しやすく、私たちもその生命の息吹を感じることができました。
夜の森で観察できた生き物は数多く、特に印象的だったのは金ハブ3匹やアマミノクロウサギ多数です。
その他にも、アマミヤマシギ、アマミイシカワガエル、アマミハナサキガエル、オットンガエル、アカマタ、アマミトゲネズミ、リュウキュウコノハズクなど、多彩な生物たちが私たちを出迎えてくれました。
雨の日は、普段見ることの少ない生き物たちが活発になります。
人間にとっては鬱陶しい雨かもしれませんが、森の生き物たちにとっては恵みの雨なのです。だからこそ、ナイトツアーのベストコンディションは小雨の夜なのです。
この時期は特に、数種類のカエルが繁殖期を迎えており、 森の中には様々なカエルの鳴き声が響き渡ります。
暗闇の中、小雨が降りしきる森で、カエルの鳴き声やコノハズクの鳴き声を聞きながら、私たちの心も癒されました。
ナイトツアーは、自然の中で新たな発見や感動を与えてくれる貴重な体験です。
次回のツアーでは、あなたも一緒にこの素晴らしい自然の世界を探検してみませんか?お待ちしています!
アマミイシカワガエルはどんな生き物?
天然記念物
2011年に新種記載された
日本で一番きれいなカエルと言われている
リピーターのお客様の携帯の待ち受けによくなっている人気者
夜行性だが曇雨の薄暗い森で日中に沢で鳴いている
名前は発見者の石川千代松博士に由来する
分布は奄美大島と徳之島のみ
大きさは13cmを超える比較的大きなカエル
色は綺麗な緑色に金色の斑点で苔と擬態をして身を守っている
鳴き声も美しくて、繁殖期をむかえると、「ヒュー、ヒュー」と口笛のような甲高い声で鳴いて雌を呼んでいる
島から持ち出そうとして数人が逮捕されている
触っただけで逮捕される希少貴重な生き物
餌は昆虫やカタツムリやミミズ
繁殖期は3~4月に沢付近の水辺に、約1,000個の卵を産む
オタマジャクシは茶色
一年以上かけて幼体になる
ガイド横尾の幼少期にまだ尻尾の残っている幼体の尻尾をハサミで切ったと今も親に言われる
近年、ナイトツアーの知名度も上がり、夜間観察される方も増えていますが、雨の日の観察状況がかなり良くない。
知名度的にアマミノクロウサギが観察のメインになるのは想像できるが、それ以外の生き物も希少貴重な生き物です。
雨の日には国立公園内のルートでたくさんの生き物が轢死している。
国立公園の夜間観察は夜間規制ルールを確認した上で入山しているはずである。
〔第百九十六条〕
史跡名勝天然記念物の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をして、これを滅失し、き損し、又は衰亡するに至らしめた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
知らなかったでは済まされない。
奄美大島の自然を壊さないためにも観察知識や技術の向上が必要だと思った。
雨の日の夜間観察は特に気を付けなければならない。